-与那原通(よなばるつう)-

与那原で100年目を祝おう! ──軽便鉄道開通100周年

2015年1月24日(土)

「ケービン 」という名で親しまれていた沖縄県軽便鉄道。現在、県内に鉄道が通っていないことも関係しているのか、沖縄本島では今でもその存在を懐かしむ風潮が結構残っている気がします。

 

その軽便鉄道の与那原線が開業したのは、1914年12月。そう、先月は軽便鉄道が開通して、ちょうど100年だったというわけです。そんなこんなで、昨年、与那原町では開通100周年を記念して、軽便鉄道の与那原駅舎が復元されました。そして今年は、1月31日と2月1日にさまざまなイベントが企画されています。
(※詳しい情報はページ最後に記載)

軽便鉄道を知っている世代、知らない世代、そして鉄道好きの皆さん、この2日間はぜひ、与那原町へ!

 

さて、今から約2ヶ月前のこと。与那原線の開通から100周年を迎えた、まさにその日の12月1日に、かつての与那原線のルートを辿る小さな旅をした人物がいました。果たして、当時の面影を見つけることはできたんでしょうか?

 

 

100年目の与那原線を旅して

 

2014年12月1日は、沖縄県鉄道(軽便鉄道)与那原線の開通から100周年を迎えた日でした。この記念すべき日に、なるべく与那原線のルートに沿って走るバスに乗って、那覇から与那原を目指しました。

 

那覇バスターミナル

かつて那覇駅だった那覇バスターミナル。2014年3月に、駅跡である旨の説明碑が設置された。

 

 

与那原線のルートに沿うバスは意外に少なく、那覇向け1便、与那原向け2便だけ。それも2回は早朝に走るので、昼以降のバスは那覇発の1回のみです。ほとんどの路線が那覇市内で開南や寄宮を通るので、ルートから外れてしまうのです。

 

バス路線図

バスターミナルに掲示されているバスの路線図。図の中の壺川(左下)を通る57、59番のバスは現在廃止され、代わりに37番の数便が壺川経由となっている。

 

 

まずは那覇バスターミナルの窓口で、12月1日の日付が入った那覇~与那原間の回数券を買い求めます。そう、いい忘れましたが那覇バスターミナルこそが、戦前は那覇駅の敷地でした。

 

バス券売り場の窓口

バス券売り場の窓口。かつての駅の窓口は、どんな光景だったのだろう。

 

那覇~与那原間の回数券を購入

左:窓口で那覇~与那原のバス券を購入。素早い手付きでハンコを押して、回数券を発行してくれた。こんな光景も、来年春のICカード化で見られなくなるかもしれない。

右:与那原線の開通から100年目に購入した那覇~与那原間の回数券。「26.12.-1.」と日付が入っている。

 

 

16:13発の東陽バス37番壺川経由のバスでスタート。

 

37番のバス

37番壺川経由に乗り込む。那覇発1日2回だけの貴重なバス。

 

 

時折り雨がぱらつく空模様。道路は空いていて、順調に与那原を目指します。最初は少なかった乗客も徐々に乗り込み、座席が埋まってきました。バスの走る道からは、鉄道の跡が直接見える訳ではありません。それでも、100年前に走っていた汽車に乗り込んだ乗客の姿を想像しながらバスに乗っていると、気分も盛り上がってきます。

 

那覇から与那原へ

左:国場駅跡付近を走行中。ちょうど向こうからもバスが来た。開業時には、国場、南風原の2つの中間駅が置かれていた。

右:開業時もう一つの中間駅、南風原駅の跡は兼城十字路付近。駅跡はあのビルの敷地。

 

 

定刻に、バスは与那原駅跡最寄りの与那原町役場前に到着。

 

与那原町役場前

与那原駅跡最寄りの、与那原町役場前に到着。意外にも時刻通りの到着だった。那覇から38分、だが与那原線の最速26分に比べると時間が掛かっている。

 

 

かつての駅前通りだったえびす通りからは、再度作られた与那原駅の「駅舎」が見えます。100周年と言っても何か行事が行われている訳でもなく、駅周辺は工事中。しかしこれで良いのです。

 

えびす通りから見た与那原駅の「駅舎」

「駅前通り」だったえびす通りから見た与那原駅の「駅舎」。

 

 

現在模して作らている「駅舎」の原形は、1931年に建て替えられた駅舎です。しかも100年前の開通日には、直前の大雨で与那原駅手前で土砂崩れが起きて線路が埋まり、600mほど手前の仮駅までの開業でした。

 

与那原駅駅舎

駅舎付近は工事中。

 

軽便与那原駅舎近辺

左:「軽便与那原駅にお越しの皆様へ」

右:「復元」された駅、本物の駅舎だった建物の柱、その先に続く線路跡の道。

 

 

徐々に日が暮れて来ましたが、仮駅の場所を目指して歩きます。途中、土砂崩れが起きたであろう場所も探しながら歩きますが、今となってはもう分かりません。100年前の今日、多くの人で賑わったであろう与那原駅の仮駅が置かれたらしき場所は、駐車場になっていました。与那原の街から続く坂を登りきり、少し開けた場所です。とりあえずの駅を置くには適した場所かもしれません。もちろん、駅の跡などは無く、僅かにかつての線路跡が用水路となって残っているだけです。

 

軽便鉄道の跡である用水路

用水路が鉄道の跡。奥が与那原の町の方角。結構急な坂となっている。

 

与那原駅の仮駅が置かれていたと思われる付近

与那原駅の仮駅が置かれていたと思われる付近。本来の駅からの距離からすればこの付近。橋から用水路が鉄道の跡。

 

仮駅を訪ねた頃にはすっかり暗くなり、再びバスで那覇へ戻ります。こうして100年前と今を結ぶ旅が終わりました。

 

 

写真・文 一柳 亮太

 

 

 

軽便与那原駅舎 復活まつりポスター
軽便与那原駅舎 復活まつり

 

開催日時:2015年1月31日(土) 13時~20時 

     2015年2月01日(日) 10時~20時 

 

開催場所:与那原町軽便駅舎付近

     えびす通り界隈

     与那古浜公園(東浜)

 

問合せ先:与那原町役場企画観光課

電話番号:098-945-5323

 

 

 

 

 

■1月31日(土)のイベント

・軽便駅舎オープン

・ちゃんぷる~市&軽便市

・カヌー乗船体験、ロードトレイン

・歌、エイサー、大道芸人、フラダンスなどのライブ

・プロジェクションマッピング、など

 

■2月1日(土)のイベント

・軽便駅舎オープン

・ギネス記録に挑戦

・北海道物産展

・ちゃんぷる~市&軽便市

・カヌー乗船体験、ロードトレイン

・歌、エイサー、大道芸人、フラダンスなどのライブ

・プロジェクションマッピング、など

 

※「軽便与那原駅舎 復活まつり」のプログラムはこちら→プログラム

 

えびす通り界隈は以下で確認できます。

○与那原商店街案内図→http://yonabaru-too.com/map01/