-与那原通(よなばるつう)-

はるさ~プロジェクト その1 ~与那原の農業に触れる~

2011年11月29日(火)

いつの頃からか畑や農作業に興味をもつようになった。といっても、田舎暮らしがしたいわけではない。理想はあくまで「街中で畑」。

 

都会の緑化運動や屋上・ベランダ菜園ともちょっと違う。
求めているのはダイレクトな地面の土。その土地に根付いている植物。
ひとまず、自分の住むここ与那原で、街の生活と共に、畑に触れる機会があったら…。

 

そんなことを考えているときに遭遇したのが、親川通りで商店を営む根川さんの畑だ。商店街の目と鼻の先にあり、小さいながらもたくさんの野菜を育てていた。

 根川さんの畑

時間ができると畑へ足を運ぶという根川さん。
「でも本当は家内の方が上手いんだ」
そこで奥さんに話を聞くと、実家が農家なのでよく手伝いをしていたという。
「土作りとか、摘心(茎の先端などを摘むこと)した方がよく実がなるとかあるんだけど、主人は耕しもしないで無計画に栽培するし、ゴーヤーのツルも自然のまんま伸ばし放題。だから私とは合わないの(笑)」
と言いながらも、夫婦仲良く野菜作りを楽しんでいるようだ。

 

与那原のド真ん中(!?)でまさかの畑見学。このことをきっかけに、「町内の畑をもっと見てみたい!」、「与那原の農業について知りたい!」という気持ちがわいてきた。

 

そこで、JAおきなわ与那原支店に問い合わせると、与那原野菜花卉生産部会の指導員を務める上江洲さんが快く取材に応じてくれた。
「あまり知られていない与那原の農業を、もっとアピールしたい」と上江洲さん。同感です!!

 

というわけで、早速町内の畑を案内してもらった。

 

「トカイナカ」とされる与那原だが、どちらかといえば三叉路付近や東浜など「街」のイメージが強い。しかし、それ以外のいわゆる“郊外”は自然にあふれていて、行政区でいうと、大見武や上与那原、当添に農地が多い。

行政区図
▲行政区図/与那原町 町勢要覧より

 

▲一面に農地が広がる大見武。土壌は、沖縄で最も生産性が良いとされるジャーガルという種類だが、水はけの問題もあり、改良して土作りをする必要があるという。

 

大見武のインゲン畑を見学。インゲンは主な与那原産野菜のひとつ。ちょうど今から(11月後半~5月頃まで)が収穫期だ。

▲毎年約1.8tを生産。(写真右)右が出荷用のインゲン。左の太く長い方は規格外だが、もちろんおいしいので直売所で販売。

 

与那原の専業農家の方々は26名。JA与那原支店生産部会に所属し、インゲン、ゴーヤー、オクラ、菊、マンゴー、ナス、ピーマンなど、綿密な計画のもと安定的な生産・出荷に取り組んでいる。

 

町内だけでなく、近隣(南城市大里や南風原町)にも畑を持ち、一年を通して収穫がある。
上江洲さんの案内で、主にマンゴーとゴーヤーを栽培している生産部会会長の知花洋次郎さんを訪ねた。

 

この日は大里の畑で作業中。知花さんの畑では、夏にマンゴーを収穫し、冬はマンゴーの木の管理をしながらハウスでゴーヤーやその他の野菜を栽培。ほとんどの作業を一人でこなしている。

▲アップルマンゴー(アーウィン種)の誘引(※)作業をする知花さん。(写真右)試験栽培中の四季生りマンゴー 

 

今年のマンゴーは、台風で全滅してしまったそうだ。3年かけて育てたマンゴーが一瞬の台風で収穫できなくなる――。自然相手の仕事、生活がかかっている農業の厳しさを知花さんが改めて教えてくれた。

 

それでも、そこで諦めず、次の収穫に向けて再び立ち上がる強さが農家には、ある。

「また、おいしいマンゴーを作って、来年オープンする東浜のファーマーズ・マーケットに並べたい」と知花さん。そのマンゴー、絶対買います!

 

知花さんの畑を後にし、次は近くの菊畑へ。

県外へ出荷する小菊の栽培を専門に行っている新里元三さんも、“ひとり農業”の一人。

 

「菊は虫がつきやすく、10日に一度は消毒するなど管理が大変。収穫後の箱詰め作業は連日深夜までかかります」。
電照菊(※)は、夜中11~2時に畑の電気をつけて管理するという手間もある。菊栽培とひとくちにいっても、仕事の多さは想像以上だ。

実は、与那原は大菊の産地として知られていたが、コスト面から次第に縮小、現在はすべて小菊に切り替えているという。

 

「畑の規模は小さいが、品質の良さには自信があります」と新里さん。
“はじかさ~(恥ずかしがり屋)はるさ~(※)”というわけで、撮影は作業風景のみとなったが、小さいといっても約700坪(テニスコート10面分!)の畑でひとり黙々コツコツと作業を進めるその姿には、生産者としての誇りが感じられた。

 

今回は見学のみにとどまった、はるさ~プロジェクト。次回はどうにか「体験」にこぎつけようと企んでいるので、乞うご期待!

 

※はるさ~=沖縄の言葉で農業をする人のこと。「はる」は畑のこと。
※誘引=マンゴーの実が太陽光に当たりやすくなるようあらかじめ枝を下へ引っ張り木を低くしておくこと。
※電照菊=お正月や春のお彼岸の出荷に合わせるため、夜中に光を当てて菊の開花時期を遅らせる栽培方法。

  

【はるプロぷち情報♪】
知る人ぞ知る(?)JAおきなわ与那原支店の「ちゅら小屋」では、与那原町産の野菜を販売している。月曜、火曜が品数多いそーです!

▲取材日は、サツマイモ、ニラ、ハヤトウリ、うりずん豆、カラシ菜、大根、ナーベラー、ゴーヤー、冬瓜、カボチャが並んでました。(写真右)よなばるひじきも売ってるよ~大500g2400円、小100g600円

 

で、うりずん豆、初購入~。

ひと袋100円! お店の人おすすめの天ぷら、作ってみました。サクっと甘みもあってウマ~^^ 翌朝は茹でて(水にくぐらせレンジで1分加熱)、マヨネーズつけてガブリ。これまたイケる~! 何がいいって、切らずにそのまま調理できること。忙しいときはコレだっ!!

 

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  • JAおきなわ与那原支店 与那原野菜花卉生産部会「ちゅら小屋」
  • 住所:沖縄県与那原町与那原3148
  • TEL: 098-945-2467
  • 営業時間・定休日:8時30分~16時30分(土・日曜定休)
  • URL:http://www.ja-okinawa.or.jp/
  • 駐車場:あり

 

沖縄県島尻郡与那原町与那原3148