-与那原通(よなばるつう)-

与那原ひじきを食べよう! ~収穫&加工&実食ルポ~

2012年5月1日(火)

4月のとある中潮の日、天気にも恵まれようやく念願のひじき収穫風景を見ることができました! 与那原入門にもあるように、ひじきは与那原町の特産のひとつ。沖縄県産ひじきの実に90%がここ与那原町で獲れるのです。

ひじきの収穫時期は3月中旬~5月中旬ですが、収穫は大潮か中潮の干潮時間にのみ行われるため、天候などの条件も合わせるとなかなか見られるタイミングが難しかったりします。

この日の干潮時間は14時20分。だいたいその2時間くらい前から収穫を始めるそうで、「船が停泊してるはず」という目印を頼りにお昼頃板良敷沿岸へ向かうと…

おー!やってますね~~カンゲキ~^^

ゴツゴツした岩場をおそるおそる下りていき、漁場へ近づいてみました。

(写真左)刈り取ったひじきの山があちこちに。(写真右上)ちょうど休憩時間になり、10名ほどの海人(うみんちゅ)さん(漁業協同組合の方々)がゆんたく中。最近は漁を手伝う若者が増え、与那原の漁業も活気が出てきているそうです。(写真右下)ふと足元を見ると、ひじきの原草が岩にはりついてました。岩のくぼみにごっぞり垂れ下がっているひじきもあります。

軍手とカマを手に収穫再開!

岩場を覆い尽くすひじきは、まるで流れる滝のよう。刈り取ると、とっても長いですね。

黙々と作業が進んでいきます。

それにしてもこの姿勢、腰痛が心配…。でも「収穫を続けているうちに慣れてきて、足腰が強くなってくる」のだとか。

刈り取りは、さくさくっさくさくっとリズミカル。そしてとにかく早い! 昔はおばぁの仕事だったそうで、「こんなもんじゃない、おばぁはもっと早かったよ」。!!!

再び芽が生えてくるように、根の部分を残して刈り取ります。ひじきには雄と雌があり、6~7月頃受粉して11月頃から発芽し、また翌年の収穫時期に向けて成長します。まさに海草、海の植物ですね。

ひととおり刈り終わると漁場を移動。今度は岩壁のひじきを集中的に刈り取ります。

収穫したひじきの山が増え、袋詰めの作業が始まりました。

船を移動させ、次々とひじきの袋を運び船に積んでいきます。軽々と運んでいるようにも見えますが、1袋約20kg! 1日約2トンもの収穫になるそうです。

すべての袋を積み込んで、船は当添漁港へと帰っていくわけですが、あまりの重さに船が沈みかけていることもあるとか^^;

【注意】岩場にはたくさんのひじきが自生していますが、誰でも獲っていいわけではありません。「漁業権」が設定されているため、無断で獲った場合は「密漁」となり与那原警察署の処罰を受けます。警告板も立っているので十分注視しましょう。

さて、収穫されたひじきは当添漁港の加工所に運ばれ、その日のうちに「煮ひじき」となります。

加工所に入って真っ先に目についたのがこの円盤みたいな機械(!?)。

中にひじきが大量に詰め込まれています。これは、ひじきをゆがくための回転釜。収穫された生のひじきは食べるにはかたくアクも強いので、加熱処理する必要があるのです。

まずは袋から出したひじきをザブザブと水洗いし、ゴミなどをとりのぞきます。

そして、水洗いした大量のひじきを回転釜に入れ、一気に炊きます。

きれいになったひじき、キラキラしてる~(写真左上)。蓋をして炊き、途中何度か手や用具を使ってかきまぜます。

20分ほどゆでると、ひじきが鮮やかな緑色になる瞬間が!

真ん中においた緑のひじき、生ひじきとの色の違い、わかりますか? でもこの段階ではまだかたいので、さらに加熱。そうすると、いつも見慣れた黒色になります。緑色のひじきも食用にできたらいいですね~~。

回転釜で茹で上がったひじきを専用のケースに入れ…

これで完成…じゃないんですよ~~

じゃーん!!! お次は高圧釜~

この中でひじきを蒸してさらにやわらかくするのです。

こうしてようやく「煮ひじき」が完成。

高圧釜のフタが開くと、蒸気とともにふわ~~っとひじきのいい香りが広がりました。

アツアツの煮ひじきを台に乗せて広げ、扇風機を当てて冷まします。

十分に冷めたら出荷され、店頭に並びます。また、天日干しにして乾燥ひじきも作られます。

収穫から加工まで、想像以上に時間と手間がかかっていた与那原ひじき。
煮ひじきをたくさんいただいたので、炊き込みご飯やサラダなど、いろいろ調理してみました。

(写真左)細かく切らずにしゃぶしゃぶ♪ ていうか、これぞまさに「与那原ひじきそば」!? (写真右/手前)ひじき+イカソーメン+玉ねぎスライス+マヨネーズ適量+レモン汁適量で混ぜるだけの簡単サラダ、ウマかった~!

与那原ひじきの特徴は、太くて長い「根ひじき」で、芽も茎も一緒にがっつり食べられること。肉厚で歯ごたえがあり、“主食”として十分活用できます。もちろん栄養も満点。鉄分やカルシウム、食物繊維が豊富です。

旬の煮ひじきは、スーパーのお魚コーナーで購入できます。マリンプラザかねひでさんでは「釜揚げ与那原ひじき」という品名で売ってました。夏頃までは、旬の味が楽しめるそうです。冷凍すれば1年保存できるというのもビックリ!

それから、加工品の乾燥よなばるひじきや佃煮もおすすめ。こちらは旬の時期以外でもスーパーや与那原町商店街の乾物屋さんなどで購入できます。
ぜひ、与那原ひじきをじっくり味わってみてください!

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